須永辰緒 渾身のプロデュース TRI4THデビュー・アルバム
邦クラブジャズ・バンドの新星、TRI4THデビュー・アルバム。更に、The Five Corners QuintetのJukka Eskola(ユッカ・エスコラ)、イタリアからMax Inonata(マックス・イナオータ)がゲスト参加!
その時に演奏していた「BMWの女」はこのアルバムにも収録されているが、この2年の間に信じられないくらいブラッシュアップされている筈だ。ピッチ、リズム感共に完璧、さらにはこの難曲をライブでもほぼ忠実に再現できてしまえるという、実はこの2年間の努力の結実がここにあるといってもいいと思う。音楽性から選曲を通してのドラマ性、こういった部分にはMTGを重ね彼らへのジャズに対する意識革命を促すとともに、彼らをNY~東京でのミュージカルに抜擢してくれた小西(康陽)さんに現場での実地を鍛えられ造り上げられビルドアップしたものではあるけど、そもそもジャズで最も大事なテクニックを彼らは十二分に持っていたというのが大きい。
ともあれようやくこの新進バンドを世に問える時が来た。アルバムには欧州より2人のゲストを迎えている。しかし、完全なインストルメンタルのみで構成されたこのアルバムは正直賭けだ。
「売りづらい」から。
甘口だったり、カヴァー曲だったり、つまりそういった聴き易さとは対照的だと思う。僕に若干のアンチテーゼがあったかもしれない。しかしそもそも音楽とは常に「反骨」の精神を持って然るべしだと思うからだ。
しかし彼らはこの答えをこのアルバムで示してくれたと思う。
須永辰緒
TRI4TH「TRI4TH」
2010.08.25 release MEDIA:[CD] PECF-3007
1.WISDOMINANT feat.Jukka Eskola
2.Yellow Butterfly
3.Little Italy feat. Max Ionata
4.Janome De Dance
5.The Way Of The World
6.Hustle March
7.BMWの女
8.Sahara
9.PC-caution!
10.Sonic City
11.A Rainy Holiday
TRI4TH
織田祐亮(trumpet,flugelhorn,pianica)、藤田淳之介(sax)、喜多形寛丈(piano)、関谷友貴 (bass)、伊藤隆郎(drums)からなる5人編成バンド。
2006年から本格的に活動を開始。2007年からビクターrookiestarより音楽配信を開始。2008年2月サックス藤田淳之介が加入、2009年10月ベース関谷友貴が加入。迫力あるライブパフォーマンスは、造り込まれた楽曲と確かなテクニックに裏打ちされている。
2009年3月には須永辰緒主宰レーベル”DISC MINOR”からアナログシングル「TRI4TH plus EP」をリリース。その他多数のコンピレーション・トリビュートアルバムに参加。Remixも手がける。さらに、脚本・三谷幸喜、主演・香取慎吾、音楽監督・小西康陽のミュージカル「TALK LIKE SINGING」に出演するなど、幅広い活動を展開している。
TRI4TH Official Site www.tri4th.com
- 2010-08-04 (水) 23:56