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夜ジャズ・新シリーズ第2弾「夜ジャズ digs Venus Jazz Opus 2」リリース

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「ジャズが勇躍跋扈する深夜3時の煌めきと怠惰。そう。ジャズは夜、夜はジャズなのだ」
 
ースナガタツオこそが「現代のジャズ評論家」であり、自らの肉体を酷使する「全身批評家」なのだろうと思う。いささかジャジーなフレーズ を加えるとするなら、「楽器を演奏しないミュージシャン」でもある。一音も発することなく大量 の傑作を後世に残したアルフレッド・ライオン(ブルーノート・レコード設立者/プロデューサー) がタイムスリップし日本人に生まれ変わり、いま日本の、世界の空の下でジャズを演奏していることを、ここに声を大にして記しておきたい。      

ー 中山康樹

 
1992年の設立から約20年、ヴィーナス・レコードは自らの企画で欧米のジャズの新録をリアルタイムで日本へ届け続けている。ピアノ・トリオ、ワン・ホーンなどの編成が主で、スタンダードのカヴァーやバラードを中心に落ち着いて聴くことができる作品が多く、日本のジャズ・ファンの嗜好にうまく合致していると言えよう。名の知れた大物、モダン・ジャズ黎明期からのヴェテラン、脂がのった注目のプレイヤー、日本初登場の新人と、様々なアーティストの作品を制作し、またジャズ・ヴォーカルもののリリースも多い。アナログ盤をリリースしていた活動初期から録音機材やパッケージに対する強いこだわりがあり、その高い音質とジャケット・デザインの秀逸さもジャズ・ファンから評価の高い点で、現代のブルーノートと形容されることさえある。
さて、そんなヴィーナスの音源を須永辰緒が恒例の『夜ジャズ』シリーズでコンパイルしたのが本作である。近年の氏はヴィーナスに強く心酔しているようで、雑誌の連載コラムやラジオ番組などでも取り上げる機会が増えている。
そうした想いが結晶となって表れたのが本作というわけだ。ヴィーナスという従来からあるレーベル・イメージを打ち出しつつも、そこにDJならではの音の鳴り方を重視したセンスを織り交ぜ、若いファン層へもアピールする選曲となっている。結果として『夜ジャズ』の雰囲気に見事に合致した作品集となっているが、同時にヴィーナスにとっても新たなリスナーへの門戸を開く格好の入門編となることだろう。

 
VHCD-1059-1title : 須永辰緒の夜ジャズ digs Venus Jazz Opus 2
2011.11.16 release 
MEDIA:[CD] VHCD-1061
price : ¥1980(tax in)
 
Compiled by Tatsuo Sunaga
Produced by Wakana
Mixed and Mastered by Tetsuo Hara
/Venus Hyper Magnum Sound Direct Mix Stereo
 
 

1. Topsy (7:13) Ken Peplowski Gypsy Jazz Band
2. How Insensitive (6:26) Harold Maybern Trio
3. Lullaby Of The Leaves (6:24) Eddie Higgins Quartet
4. Tin Tin Deo (4:05) Rob Agerbeek Trio
5. Nica’s Dream (5:37) Joe Beck Trio
6. A Whole New World (7:47) Stanley Cowell Trio
7. Caravan (3:14) Marilyn Scott
8. Minor Swing (3:12) Eddie Higgins Trio
9. You And The Night And The Music (6:05) Phil Woods Quintet
10. Bohemia After Dark (3:57) Bill Crow Quartet
11. No Problem (5:08) Dan Nimmer Trio
12. La Tarara (4:42) Chano Dominguez Trio
13. Calling You (5:24) Simone with Romantic Jazz Trio


  • 2011-11-07 (月) 21:13

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